思春期早発は身長の伸びしろを縮める

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「思春期が早く来てしまった」、これは身長の伸びに大きな影響をもたらす。思春期発来前に身長を伸ぱすトータル年数が少なくなることを意味するからだ。

乳幼児期に、成長段階の年月のなかで最大の身長の伸びを見せたあと、思春期発来までは年間平均5センチほど身長が伸びる。すでに見たとおりだが、この思春期は、乳幼児期に次いで背が伸長する時期である。そして、思春期が終わると身長はわずかしか伸びず、やがて骨端線が閉じて伸びは止まる。

こうした人体の成長システムは、思春期発来が遅くなれば、そのぶんだけ毎年伸びるであろう「5センチ」がプラスされる仕組み、ということでもある。

しかし、思春期が平均的な発来時期より早くはじまる子どもがいる。個人差はあるものの男の子は11歳半前後、女の子であれば10歳前後で思春期発来するのが平均的だが、それより1年ほど早く発来する「思春期早発傾向」である。

思春期早発であれば、身長の伸び止まりが早まり、結局、最終身長が低いままで終わってしまう。

男の子なら小学校4年生、女の子なら3年生ぐらいから急に背が伸びはじめたら、低身長の危険性がある。最終的な身長が、男の子は160~165センチ、せいぜい伸びて167センチぐらい、女子なら145~150センチ、よく伸びても153センチほどで止まる可能性が高いためだ。

思春期が平均的な年齢で発来すれば、あと5センチぐらいは伸びる余地があるのだから、親は子どもの体の変化には十分に目配りしていなければならない。

そして、子どもの発育の仕組みを理解し、通常と異なる様子が見えたなら、早く専門医に相談し、思春期早発傾向を抑制することが大事なのである。

思春期早発傾向の抑制に関しては、あとの項の「思春期になぜ急激に身長が伸びるのか?」を参照してほしい。

また、思春期早発傾向とは別に、女の子の場合、7歳未満で思春期が発来する病的な思春期早発がある。これは「思春期早発症」として、思春期を遅らせる治療を受けることができる病気である。

ただし、遺伝による思春期早発がある。低身長の遺伝的要素は25~30%だが、「思春期早発」はそれにくらべて遺伝を受け継ぎやすい。両親のどちらかが思春期早発で背が低い場合、子どももかなりのパーセンテージで思春期早発を起こしやすく、その結果、身長が低いままで終わる傾向が強いのである。 

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