子どもの背が伸びない7つのパターン
この項では、身長の伸びない「7つのパターン」が、どういうものなのかを解説してみたい。
①幼少時低栄養
このパターンに当てはまるのは、おおよそ次のような状況にある子どもである。
- 赤ちゃんのときにミルクを飲んでもすぐ吐く。
- 離乳食をあまり食べなかった。
- よく動き回る割には食べなかった。
- 卵などにアレルギーがあり、食事制限をされていた。
- 幼少時に、かなり重い病気に罹った。
こうした原因があると、幼稚園に入るまでの乳幼児期の栄養状態が悪化している。そのため成長が遅くなって、いちぱん身長の伸びる時期に、あまり伸びないまま入園する。
結局、入園時での身長がほかの園児よりも低く、最終的な身長も低いままになるパターンである。
筆者の経験では、身長の低いタイプにはこのパターンに属する人が多く見られる。
②小学生時代の小食
小学生のときに食欲があまりなく、おかずをたくさん出しても手をつけず、結局、いつも小食で満足する。そのため、背がなかなか伸びないまま思春期を迎えてしまう。思春期は身長の伸びる時期であるため、そこそこの伸びは見せるが、ほかの子に追いつくことができず、そのまま低身長で最終身長が決まってしまうパターンである。
このパターンでは、
- 子ども自身の食欲に関する本能が強くない。
- 子どもの嫌がる野菜などを無理強いすることで、本当に子どもが野菜嫌いになってしまい、食べなくなってしまった。
- クタクタに疲れるまで運動をして、食べるより眠ってしまう(水泳に多い)。
などが見られる。親が子に対して良かれと思ってしていることが、裏目に出るケースもあるので、注意深く子どもの食欲を見守っていかなければならない。
③成長ホルモン分泌不足
乳幼児期の食欲はふつうにあり、成長もほかの子どもと変わらなかった。しかし、そのあとは身長の伸びが悪い。思春期も平均的な時期に迎えたが、思春期特有の急激な伸長が見られなかったパターンである。
こうしたパターンでは、成長ホルモンの分泌量が少ないことが考えられる。といって、脳下垂体から成長ホルモンが分泌されないわけではなく、病気とは診断されない。
仮に、分泌が極端に少なければ「成長ホルモン分泌不全性低身長症」という病気だ。徳川五代将軍綱吉のような低身長になるケースである。
④成長ホルモンヘの反応力不足
これは、身長の伸びないパターンとしては、レアなケースといっていいだろう。というのも、次のように、おかしな状況が見られないからだ。
- 生まれたときの体格は標準であった。
- 乳幼児期から小学生にかけても、食欲はふつうにあった。
- 思春期も平均的な時期に来た。
- 成長ホルモンも十分に分泌している。
にもかかわらず、身長が思ったほど伸びないというパターンである。
これは、次の原因が考えられる。
骨端線が成長ホルモンに対して反応を起こしにくいなど、成長ホルモンに対する身体の感受性が鈍いのかもしれない。祖父母や両親の背が低ければ、それもありうる。
これは、遺伝の影響の可能性が強いケースである。
⑤成長期のダイエット
とくに女子に見られるケースだ。太り気味な子が、何かをきっかけに急激なダイエットに取り組んでしまう。中学1年生までは、順調に身長が伸びていたのに、このダイエットによって、伸びがピタッと止まってしまうパターンである。
最近は、ダイエット熱が低年齢化しているため、小学生にまでダイエット志向が見られる。放っておくと、このようなケースになる可能性が高いため、保護者は十分に注意する必要がある。
⑥思春期早発傾向
思春期が早くにはじまることで、身長の伸びが止まるパターンである。
女子ならば小学校4~5年生、男子では5~6年生ぐらいで身長が急激に伸びてしまう。クラスの並び順でも、後ろのほうになる。
しかし、それからの背の伸びは鈍り、中学に入ると自分より背の低かったクラスメートにどんどん追い抜かれ、いつの間にか並び順が前のほうになってしまったというケースだ。
あとで述べるが、思春期が早くはじまると、身長の伸びしろが小さくなるのである。
⑦思春期での夜更かし・夜食グセ・ストレス
子どもたちの生活習慣の変化が、身長の伸びにも影響しているようだ。思春期でのこうした生活変化が、日本人の平均身長の伸びを止めている原因の1つになっているのではないか。
- 生まれたときの体格は標準であった。
- 小学校4~5年生ごろまでは平均的な背の伸びを示していた。
- 思春期になって夜更かしや夜食をとることが多くなった。
- 中学受験でのストレスや友人関係でのストレスに悩むようになった。
こうした過程を経て、急に身長が伸びなくなっているのだ。
原因は、自己成長ホルモンの分泌量が夜更かしや夜食によって、少なくなるからである。
子どもの背が伸びない7つのパターン

